小ネター絶縁の手紙を送って考えたことー

こんにちは。
今日は、小ネタということで、
絶縁の手紙を送って考えたことについて、お話しします。

毒親相談会の中で、「毒親に絶縁状を送ったか」という質問が
何回かありました。

私は、父方の祖父母には、絶縁の手紙を送っていますが、
母には手紙を送っていません。
そのあたりについても触れつつ、
絶縁の手紙を送って考えたことについて、お話ししたいと思います



私は、母に対しては、絶縁の手紙を送っていません。
理由は、
・母が死ぬまで、もう二度と会わないと決めていた(次に見るのは母の死に顔)
・母は財力もなく、頭も回らないので、
 絶縁状を送って手を打つ必要がないと考えた
の2点です。

一方、祖父母には絶縁の手紙を書いています。
理由は2点です。
1点目としては、祖父母については、おそらく、
祖父か祖母が先に亡くなったら、残った方と、相続の手続きで会うだろうと思っていました。
したがって、「そっとしておいてほしい」という気持ちを伝えて、
相続が発生するまでは穏便にフェイドアウトしたいという考えがありました。
また、2点目として、私の祖父母は、私が「失踪」したとワーワーギャーギャー騒いで、
警察を巻き込むことが予想されました。
このため、手紙に「失踪したわけではなく、いつか戻ってくるかもしれない」
という含みを持たせることで、手紙を見た警察が「事件性はないですね」
と判断し、捜索願を不受理、あるいは、対応の優先度を下げるよう
手を打っておく必要がありました。


そこで、母と別居し、携帯電話を解約した段階(2019年10月中旬)で、
父方の祖父母に、以下の趣旨を記載した手紙を送っています。
・幼少期から、祖父母から母の、母から祖父母の悪口を聞かされ、
 とてもつらかった。
・相続で縛り付けられることが嫌だ。私の人生を決めないでほしい
・母は職場でパワハラに遭い、メンタルを壊し、
 あなた方との同居によるストレスも相まって、メンタルが悪化し、
 同居が不可能になったので、私は母を連れて家を出た。
・母が急に退職し、田舎に引っ越すことを決めた。
 私は、母からの長年の虐待に、これ以上耐えられないので、
 母と絶縁することにした。
・家族問題で心が傷ついたので、そっとしておいてください。
・私のことで、母や母方の親族、父方の親族に接触したり、
 騒いだりしないでください。
A4の紙2枚分、ワープロ打ちして、印刷したものに手書きで名前を書きました。
もちろん、住所は書いていません。

手紙を書くときは、とても言葉を選びました。
何を書くか、とても悩みました。私なりに、気を遣いました。
また、きっと祖父母がパニックを起こして、
叔母夫妻(父の妹夫妻)にご迷惑をおかけするに違いない…と思い
「祖父母に、このような手紙を送りました」と叔母夫妻あてのメールに
祖父母宛ての手紙を添付しました。
(ちなみに、この手紙の共有は後日、役に立ちました。
 私の祖父が、ワーワー騒ぎまくったからです…)

手紙を書いた直後は、
・あー、スッキリした
という気持ちの一方で、
・書いてしまった…
という罪悪感もありました。
拳を振り上げて「やってやったぜ」という気持ちもありましたが、
「あんな手紙をもらっても、彼らもかわいそうかも」という罪悪感がありました。


ですが、このモヤモヤを解消する事件が起こります。


それは、なんと…。


母と別居して1か月。生活も落ち着いた2019年10月末のこと
郵便受を見ると、母と住んでいたマンションの管理会社から分厚い封書が届きました。
「敷金でも戻ってくるんだろうか。あと、火災保険のお金が戻ってくるとか?」
と期待して封書を開け……絶句。

管理会社さんからの手紙に、
「郵便受に、おじいさまが手紙を3通、投函されました。
 また、管理会社や大家さんのところに押しかけ、
 住所や連絡先を教えろと詰め寄りました。
 当方からは、個人情報なのでご本人の許可がない場合は
 家族でもダメですと伝えてあります。」
という趣旨のことが書かれていました。
そして、祖父からの手紙が3通、入っていました。

恐る恐る、祖父からの手紙を見たところ、3通の内容は以下の通りでした。

●1通目
・お前の母親が、お前の連絡先を知らないと言っていた。嘘だろう
 親子なら、仲良くして、助け合え。
 (…そんなこと、今更言われても…)
・母親の荷物を引き取れ。
 家の車を使って、お前の新居に持って行ってもいい。
 (え? 母親の荷物を引き取れって?!)
・お前の部屋に、家のセキュリティーキーが置いてある。
 持って行くように。
 (もう家に戻らないつもりで、セキュリティーキーを置いて行ったんだけど。
  というか、勝手に部屋に入ったのね(笑))
・相続の相談をしたいから、2か月以内に
 30分間のヒアリングに付き合うように。
 (あぁ…相続で私を縛りたいのね…)

しかも、この1通目は、メールで送ったものを印刷したものに、
祖父の、「なぜ、メールが届かないのか? このアルファベットはmではなくnなのか?」
という、探偵ごっこですか? と突っ込みたくなる直筆メモ入り。

実は、私は祖父にかなりしつこく連絡先を教えろと言われたので、付箋に、
・祖父を着信拒否にした携帯電話の番号(2019年10月に解約済)
・嘘のメールアドレス
を書いて渡したのですが(2019年夏頃)、
なんと、私の祖父は、小さい付箋(3cm×3cm)をA4の紙に拡大コピーして、
メールアドレスのアルファベットの解読を試み、
Toに「これが孫のメアドか」と思われるアドレスを3つ記入し、
メールを送ろうとしたんですね。もちろん、エラーで戻ってきます

そして、私の祖父は、探偵ごっこメモの書かれたメールのコピーと
この付箋の拡大コピーを、私の旧居の郵便受に突っ込んだ…
というのが、1通目です。


●2通目
・メールも電話も不通であった。
・通話可能な電話番号と、正読可能なメールアドレスを
 早急に教えるように。
・職場に連絡してやるぞ。
・当方の連絡先は不変である。

2通目は手書き。日付と時刻(●時●分)が書かれておりました
なんか、私の連絡先を知りたくて知りたくてたまらない、
祖父の怨念を手紙から感じ取りました…。

ちなみに、1通目と、2通目は、
私の書いた絶縁の手紙が届く前に執筆したようです。
そして、絶縁の手紙を読んだ後に書いた手紙が、3通目。

●3通目
・手紙を読んだ。
・相続について一大決心をした。
 これなら、お前の母親も元気になると思う。
・早急に連絡をしてほしい。

…あのさ、「そっとしておいてほしい」って書いたよね?
「相続で縛り付けられることが嫌だ」って書いたよね?
ちゃんと、読んだ???

というか、「相続について一大決心をした」って書いて、
その具体的な中身を一切書かないって、どういうこと?
きっと、興味を持った私からの連絡を期待しているんだろうな…。


私は、この祖父からの3通の手紙に、
ドン引きしたし、怖かったし、不安になりました。

管理会社さんに聞いたところ、
使っていない郵便受けに手紙を無理やり投函して、
管理会社や大家さんのところに押しかけて、詰め寄って、
「孫だから個人情報もプライバシーも関係ない!
 連絡先を教えろ! 訴えてやる!!」
と脅迫したそうです。
そんなことをされたら、私の社会的信用が損なわれるだとか、
思わなかったのだろうか?(自分の「連絡を取りたい」欲求が優先なんでしょうね)
孫には個人情報もプライバシーもないって、本気で思ってるの?(思ってるんでしょうね)

そして…なんで、旧居のマンションを知ったんだろう…。
と思うと、とても怖かったですね。
もう、不安で、不安で、泣きました。

いま思えば、たぶん、旧居のマンションは、
私の母が、祖父母に教えたのだろうと思います。
旧居にも住民票閲覧制限をかけており、祖父母は私の住所を知ることができません。
そして、いまの住まいには、祖父母は押しかけていない…となると
「誰かが漏らした」、そしてそれは、母か伯父である可能性が高いと考えています。
私の母は、私が引っ越したか、疑っている部分がありました。
なので、「旧居にまだ住んでいたら、祖父母が押しかけてきて…ざまぁみろ」
という具合で、旧居を教えたのではないか、と思います。



さて。悩んだ私は、祖父母に2通目の絶縁の手紙を送ることにしました。
もう、気を遣って、言葉を選んでも、私のテリトリーを犯そうとするので、
いっそ、攻撃対象を、私から母にそらした方がよいと考えたからです。
2通目の手紙の要点は、以下の通りです。こちらもA4で2枚です

・私の母には、数年前から交際相手がいる。
・母に、交際相手がいるのに、黙って舅姑と同居するのはマズい
 と窘めると、母に暴力を振われた。
・母はデート代を補填するために、遺族年金を受給し続けている。
・母の再婚によい顔をしなかったところ、
 母に住居を巻き上げられた。
・母と母方の親族とは絶縁する。絶縁を否定する人とも絶縁する。
・私は祖父に対して、怒っている。
 私を相続で縛り付けないでほしい。
 私の母を、遺産相続をネタに炊きつけないでほしかった。
・家族問題で心が傷ついたので、そっとしておいてください。
・私のことで、母や母方の親族、父方の親族に接触したり、
 騒いだりしないでください。

これも、書いたときは、
・あー…これで、祖父母の攻撃対象は、母になる…避雷針を立てたわー…
とホッとした一方で、
・ついに書いてしまった。これ、祖父が母や伯父に事実確認の電話とかしたら、
 マジで炎上するだろうな…
と後悔もしました。

ものすごく言葉を選んだし、気を遣って書きました。

そして、2回目の手紙も、「親族を巻き込まないで」という趣旨を伝えたのに、
また、叔母夫妻にワーワーギャーギャー騒いで、
「興信所に依頼して、住所を暴いてやる!!!」と祖父は言い出した、
と叔父(叔母の夫)から聞いたときには、
もう、言葉を失いました…。
脱力したというか、空いた口がふさがらないというか…。


不安だし、怖いし、泣きたい気持ちになりました。


でも、時間が経つにつれて、そんな心の震えも、おさまりました。
私がどんなに気を遣っても、相手は、その配慮を分かってくれないし、
私が何を言っても、「連絡先を教えろ」「連絡先を知りたい」
という自分の希望を押し通そうとするし、
私が嫌がる、「相続でのコントロール」をしようとするのですから…。

なんか、祖父母について、諦めがついたんですよね。
もう、何があっても変わらないし、彼らは死ぬまでずっとこうなんだろうな、と。


高校生のとき、父が亡くなって、母のメンタルが荒れて、
1度、父方の祖父母の家を出ていきました。
そのときに、祖父母から「相続させてやらない」
「母親かお金か選べ」「1度出たら、2度と戻ってくるな」
と言われたときに、祖父母に対する尊敬や愛情の念は、なくなっていました。

とはいえ、やはり、高齢者だし、キツいことを言うのはかわいそう
という、最低限の思いやりはありましたし、気を遣っていました。
また、彼らが死んだときに、叔母やいとこ(亡くなった伯母の子どもたち)
に相続で迷惑をかけるといけないから…という責任感もありました

それでも、祖父母は分かってくれないんだな…と思ったときに、
・祖父と会うのは、祖母の葬式だろう(祖母の方が先に死にそう)
・もう、父方のお墓の面倒もみたくない
・祖父母が大嫌い。それでいいんだ
という結論に至りました。


手紙を書いてよかったか?と聞かれたら、良かった、と私は答えます。
もう、分かり合うことはできないし、手紙を書いたのは、私の自己満足だと思います。
もしかしたら、「穏便にフェイドアウトしたい」「警察が捜索願を取り下げるように」
というのは、私の心が作った言い訳で、本当は、
絶縁するに至った理由を伝えて、私の心の罪悪感を和らげたかっただけかもしれません。
それでも、最後まで醜く騒ぎ立てる祖父母の姿を知ったことで、
祖父母に対する絶縁の罪悪感は無くなりました。
だから、「自由になれた」という点において、手紙を書いて良かったと思っています。


では、逆に、手紙を書いていない母親に関しては?と聞かれたら、
それも、手紙を書かなくてよかった、と思っています。
私の考えを伝えたところでムダである、というのは、四半世紀近い
母とのやり取りの中で、嫌というほどわかっています。
また、もう、十分に絶縁の罪悪感とも向き合ったから、
手紙を書くことによる罪悪感の消化もしなくてよい、と思っています。
ブログを半年近く運営して、ブログ自体が、絶縁の手紙みたいなものなんです。
手紙を書いて母にぶつけなくても、私の心は癒されました。


おそらく、手紙は書いてもいいし、書かなくてもいいんだと思います。
結局は、自分が絶縁した事実について腹落ちできるか、という
自己完結、自己満足の世界に行きつくと考えています。

これは、
・祖父母には手紙を書き
・母には手紙を書いていない
という両方の行動をとった私だからこその、ある意味、
両義的で玉虫色の結論なのかもしれません。

手紙は書いても、書かなくても、どっちでもいいんです。
私たちが「腹落ちできるか」が一番大切なのです。

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