毒親育ちのお金事情3-2. 投資する:投資が初めての方~少し余裕が出てきた方

こんにちは。
「毒親育ちのお金事情」の「4 投資する」の2本目として、
投資初心者や、ある程度余裕が出てきた方に向いている
投資手段についてお話しいたします。


まず、大前提として、以下の記述は執筆時点(2020年10月末)
の日本の税法や各証券会社のサービスを基準に記載しています。
税法は毎年変わりますし、証券会社のサービスも随時変わるので、
記事を読まれている段階での最新情報を確認するようお願いします。

また、以下では、
・非課税口座(iDeCo、(積立)NISA)
・課税口座(普通の投資信託・ETF・株購入)
・仮想通貨
という流れでお話ししたします。


それでは、始めます。

日本では、ペーパーアセット(紙。つまり株式や投資信託)の
値上がり益や配当には、約20%の税金が加算されることが原則です。
(例えば、100万円の配当を外国企業から頂くと、
 20万円は税金として課税され、懐が潤うのは80万円です。
 ただし、外国株式の配当への課税は確定申告で一部取り返せます)

例外として、iDeCoやNISAには、この20%の税金が課されません。
(ただし、引き出す際には課税されます)
したがって、iDeCoやNISAという制度を活用し、
余裕があれば、課税されてしまう口座で投資することがおすすめです。

iDeCoとNISA、どちらがお得か?と聞かれれば、答えはiDeCoです。
なぜなら、iDeCoの掛け金は、年末調整等で控除を受けることができます。

しかし、iDeCoは年金受け取り時期まで、引き出すことができません。
つまり、
・収入が不安定で、取り崩す可能性がある
・貯蓄が少なく、取り崩す可能性がある
場合には、iDeCoではなく、引き出し可能なNISAがおすすめです。

また、iDeCoもNISAも、上限いっぱいまで投資する必要は無いので、
ご自身の余剰資金を踏まえて投資額を決めることが可能です。

なお、NISAは複数種類ありますが、
以降は長期投資を前提に、iDeCoとNISAについてお話しするので、
積立NISAについて、お話しいたします。


iDeCoや積立NISAで購入できるのは、
金融庁がお墨付きを与えた「投資信託」です。
投資信託は、個別の企業の株を買うのではなく、
パッケージ化された金融商品(何らかの指標・市場に連動するもの(ゴールド、日経平均、債券など。
 あるいは、それらをすべてまとめたもの))を購入するイメージです。

どんな投資信託を買うかは、人によりますが、例えば、
・色んな商品を含むものを1つ買う
・外国株式に連動するもの、日本株式に連動するもの、
 外国債券に連動するもの…などを自分で比率を決めて複数買う
など、色んな買う対象・買い方があります。


なお、iDeCoや積立NISAはどこの証券会社で口座を開設すべきか?
という疑問があるかと思います。
私は、口座の開設を検討した当時の手数料が一番安かったのが
SBI証券だったので、SBI証券で口座を開設しました。
現在、大手証券会社の手数料は、各社ほぼ横並びですが、
・SBI証券…信託手数料が安い投資信託の種類が豊富
  ⇒投資を頑張りたい人向け
・楽天証券…楽天銀行の口座+楽天証券の口座+楽天カードの連携で
      楽天ポイントが貯まる&楽天ポイントで投資ができる
  ⇒楽天経済圏を極めたい人向け
という魅力があるので、私のおすすめは、上記2社です。


iDeCoや積立NISAの投資可能上限額を使い切っても
余剰資金がある方は、
課税されてしまう普通の口座で投資することがおすすめです。
(なお、色んな口座の設定がありますが、税金を取られすぎないことや、
 「特定口座・源泉徴収無し」で確定申告することがおすすめです)
また、iDeCoや積立NISAでは、個別の企業の株が買えないので、
どうしても株を買いたい方は、
積立NISAの代わりに「新・NISA」の利用をしたり、
最初から課税覚悟で、課税される口座で株を購入されたら良いと思います。



では、次に、課税される口座での投資信託、ETF、株式の購入についてお話しします。
iDeCoや積立NISAは、金融庁がお墨付きを与えた投資信託からしか選べませんが、
課税される口座では、好きに投資信託、ETF、株式を購入することが可能です。

投資信託とETFは、ほぼ同じなのですが、
・投資信託は1日1回価格が決まり、その価格で売買する
 ETFはマーケットが開いているときに、いつでも売買できるし、価格も動く
・ETFのほうが、投資信託よりも、信託報酬(手数料)が安い傾向にある
・ETFは1口数千円~だけれども、投資信託は100円単位で買える
という違いがあります。
私は、SBI証券を主に使っていて、
・ETFと信託報酬がほとんど変わらない投資信託が売っている
・投資信託なら、毎日100円ずつ積み立て、なんてこともできるので、
 市場相場の変動が激しいとき(コロナショックのようなとき)でも
 毎日積み立てをして、買うタイミングを分散できる
ということを踏まえ、
・同じような投資信託が売っているなら投資信託を買う
・買いたいモノがETFにしかないのなら、ETFを購入する
という方法を取っています。


次に、株式についてお話しします。

株式の購入についても、業界大手証券会社の手数料はほぼ横並びですが、
私が使っているSBI証券なら、
・住信SBI銀行で外貨交換すれば、外貨交換手数料を抑えて米国株を購入できる
・SBI銀行は、他の投資家に株を貸して、利息を得ることができる(貸株サービスがある)
というメリットがあるので、SBI証券はおすすめです。
(…と言っても、運用規模が大きくないと、  上記のメリットはあまり感じられないかもしれません)
また、iDeCoや積立NISAと同様に、楽天証券で株を売買することで、
楽天経済圏を極めることができるので、
楽天経済圏を極めたい方には、楽天証券での株取引がおすすめです。


株は、日本株でも、外国株でも、
自分の価値観(企業の経営、優待・配当、投資の手間など)を踏まえて、
好きなものを買うのが良いのではないかと思います。

私は、欲しいものは現金で買いたい主義で株主優待に興味が無いですが、
有名投資家・桐谷さんのように、優待生活も楽しそうです。

私の株に関する投資手法については、次の記事で、
特に参考になるおすすめの書物については、その次の記事で、
ご紹介いたします。



さて、最後に、仮想通貨についてお話しします。

最初にお伝えします。
仮想通貨は、「余力があれば、少し挑戦」くらいで良いと考えています。
理由は、
・仮想通貨は、株や投資信託と異なり、
 中長期的に、コンスタントな成長を望むことは現段階において危険である
・現段階における仮想通貨のボラティリティ(価格の上下)が極めて大きく、
 ギャンブル的である
から、メインの投資先として向いてはいないものの、
・後述する諸事情から、仮想通貨を所持していないことも
 機会損失の可能性がある
ので、余力があれば、少額で挑戦してみたら良いのではないかと思います。


「通貨は何か?」「なぜ通貨に価値があるのか?」という問いから、
仮想通貨に関するお話を始めたいと思います。

通貨は、価値保存の手段、
つまり、100円玉を持っていれば、100円のモノが買える、
その価値を示す手段です。

では、なぜ、通貨には価値があるのでしょうか。
金本位制の時は、○米ドルで1オンスの金(ゴールド)と交換できる、など、
通貨にはゴールドの価値が裏付けられていました。
金本位制の崩壊後は、国の信用力が、通貨の価値を保っています(とされています)。

一方、仮想通貨は、ブロックチェーン技術というテクノロジーにより
国の信用力ではなく、システムへの信頼性から
「人々が、その通貨に価値がある」と信じて、日々、売買され、
通貨の価格が決まり、通貨の価格に応してサービスを購入することができる、
という代物です。

企業活動の裏付けがある株式に比べると、
仮想通貨は、「価値がある」と人々が信じている、人の想いに支えられているので、
安定的な資産ではありません。
しかし、以下の3つの理由から、
仮想通貨を保有しないことも機会損失というリスクがあると考えています。


①世界各国で仮想通貨ETFを承認する動きがある
現在、ETFの投資対象は、株や債券が主ですが、
仮想通貨を投資対象としたETFが、世界で認められる動きがあります。

世界の株式市場も、ETFの存在により、
多くの機関投資家や個人投資家が投資をするようになったことで、
市場の株式全体が値上がりするようになったと言われています。
これと同じことが、仮想通貨にも起こり得ると言われています。
仮想通貨のマーケットは小さいため、少しの金額が市場に流入するだけでも
価格が上がるため、中長期的に値上がりする可能性があります。

②自国通貨が不安定な国の国民が、仮想通貨を購入するようになった
特に、コロナショック後、デフォルトした国や、
より一層自国通貨が不安定になった国が増えました。
それらの国の国民は、自身が保有している自国通貨が紙切れになると困るので、
自国通貨を、ドルや金(ゴールド)に交換する傾向があります。
しかし、一部の国では、ドルへの換金に高い税率を課しているところもあり、
そのような国においては、仮想通貨への交換が人気となっているとのことです。

③機関投資家やプライベートバンクの動向
上記2点の動きを踏まえ、
仮想通貨を買い増す機関投資家や、
大口取引先に仮想通貨を買うよう促すプライベートバンカーがいます。
機関投資家や大口取引先の大量の資金が、
まだ小さな仮想通貨市場に流入すると、バブルになり、
値上がりが期待できると考えます。


以上の3点を考えると、
仮想通貨が値上がりした時に、仮想通貨を所持していないことは、
もったいない(=チャンスを逃した=機会損失)とも言えます。

ただ、一方で、2010年代後半に仮想通貨バブルが弾けたときのように、
あっという間に値上がりして、あっという間に値下がりする可能性もあります。

だから、私は、不安定な仮想通貨は、資産形成の核にするべきだとは思いません。
したがって、チャンスを逃さないために、
投資資産の5%以下を仮想通貨にするのがよいのではないかと考えます。
(仮に仮想通貨の価値がゼロになっても、
 残り95%の資産が少しずつでも値上がりしていれば、
 損失をカバーできるからです)

なお、色んな仮想通貨を購入できる会社がありますが、
私のおすすめは、私も利用している、CoinCheckです。


おすすめのポイントとしては、
・最短一日で口座開設ができる
・アプリが見やすくてかわいい(私の趣味です)
・スプレッド差(買値と売値の差)が小さい
・購入できるコインが充実している
という点です。

特に、最後のコインの充実は、重要です。
というのも、
・仮想通貨は値動きが激しく、集中投資は危険
・仮想通貨の代名詞でもある「ビットコイン」
 よりも市場規模が小さいコイン(アルトコイン)は
 少し資金が流入するだけで値上がりする傾向がある
 (ビットコインより儲かる可能性が高い)
ので、色んな仮想通貨を所持していることは、
損失を抱える危険性の低減と、儲けを得られる可能性の上昇
に寄与してくれます。

私は、宝くじでも買った気分で、
「ゼロ円になっても泣かないけれども、
 50倍になってくれたら嬉しいな」と夢見ながら、
仮想通貨を保有しています。

なお、仮想通貨の売買益は「雑所得」扱いで、
最大の税率が50%ですので、適切に確定申告することがおすすめです。




いかがでしたでしょうか。
だいぶ長い記事になりましたし、
長い記事の割には説明を手短に記載しているので、
頭が飽和状態かもしれません。

余力があり、投資する気概がある方は、
毒親から経済的に自由になり、気持ちが楽になれるよう、
投資にチャレンジされてみたら良いと思います。

投資をされる際には、自身のリスク許容度などを踏まえながら、
自分に合った投資制度・投資商品・投資金額をご検討ください。

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